FS事業(事業化可能性の調査)

職人技・教育/建築業/住宅販売

実施概要

支援先中小企業のニーズ・課題

新築やリノベーションを検討中の顧客に対し、主にパンフレットや事例集ファイルの図面や写真で商品説明を行なっているが、2D(二次元)データが中心になるため説明に時間をかけてもその効果の実感が少なく、イメージを伝えるのに苦労している。

平面図や写真だけではそのボリューム感や空間の距離感が伝わりにくく、専門家(販売側)が図面を見てイメージする間取りと一般消費者が思い描くイメージにはズレが発生しやすい。

その部分の認識を事前に一致させておく作業が簡単になる、あるいはフォローアップできるソリューションがあれば後々のトラブル、クレームの抑止になり、顧客満足度の向上や営業員の時間的、精神的負荷の軽減が期待できるので導入を検討したい。

課題の解決方法

2D(二次元/平面)図面を3D(三次元)化して、各アイテム=住宅、備品、間取りを特別な装置を使って立体的に表示させる。

また、立体表示だけでなく閲覧者の動き(歩く、見回す、座る/立つ)に連動してその表示風景もリアルタイムに変化する「空間=MR/VR/AR」を提供する

FS実施内容

3D表示させるための「特別な装置」として現在市販されている製品は高価(MicroSoft社製HoloLens2が40万円超)でまだ一般的でない。
また、その装置を起動、装着、操作にも特別な訓練が必要で、それを一般消費者(顧客)に利用させることは現実的でない。

そこで誰もが簡単に扱えるスマートフォンを利用して作る簡易型MR/VRグラスを当社が独自に開発、安価に提供することで導入のハードルを下げ、3D表示サービス提供のための導入コストを1セットあたり30〜40万円程度削減し1〜5万円/1セット程度にまで圧縮。

得られた知見・成果ならびに事業化への課題

簡易型MR/VRグラス「だんグラ」とスマートフォン「iPhone6S」を5セット用意、対応アプリ「どこでも住宅展示」をAppStoreを通して配布して住宅販売の営業現場に配備予定。

現在コロナ禍による外出自粛で顧客の来店、引き合いが少ないため住宅販売を担当する営業員および当社スタッフ、社外のMR系開発エンジニアを通じてアプリのブラッシュアップ、バージョンアップを目指す。

体験者からは

  • ・家具や設備等アイテム数の充実とリアルなディテールの追求
  • ・GPSによる位置特定精度の向上
  • ・あらかじめセットされた内容だけでなく閲覧者自らカスタムオーダーできる双方向機能の付加

等の声を収集。

FS実施後の状況、今後の展望

上記体験者の声、ニーズを拾うことで、住宅展示に限らず家具や家電、その他住宅設備の販社と連携できる機能の追加も検討したい。

iOS・Android版アプリのダウンロード数やレビュー、関連する当社webページへのアクセス状況を参考に1年間は細かなアップデートを経て完成度を 高める。

SIerとしてFS実施後の事業展開

今回の住宅展示に特化したアプリをベースに他業種でも同様に水平方向での事業連携が可能な汎用3Dビューワーアプリに発展させたい。

  • ・自動車(新車/中古車)販売→各車種の3D画像+車載用品、タイヤ、保険、点検・修理工場情報
  • ・自転車販売→各車種の3D画像+保安用品、ウェア、保険、情報
  • ・バイク販売→ 〃

その他、耐久消費財や大型商品の販社に向けたサービスに展開を広げる。

※すでに自動車販売では来店なし、ネット契約のみで販売に至るケースが少なくない模様

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