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vol.10 〜自由に行動できない社会・・・ヒトと遠隔操作ロボットの付き合い方とは?〜

読んでフムフム・見てフムフム2021.08.20

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ご無沙汰しております。iRooBO マツイデです。

大阪は引き続き緊急事態宣言中ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

私はといえば、仕事の打合せやイベントなどはほぼオンライン対応で、実家への帰省や大好きな旅行やライブ活動などはもちろん自粛、といったところです。感染したくないし感染させたくないので、今は家でじっとしておくしかないのですが、やっぱり自由に行動できないことに対するストレスは溜まりますね。。

「サロゲート」(2009年アメリカ)
監督:ジョナサン・モストウ

さて、今回ご紹介するのは、2009年公開のアメリカ映画「サロゲート」。

映画の冒頭に、大阪大学の石黒浩先生とジェミノイドが登場することで話題になったので、特にロボット業界界隈では、ご覧になられた方も多いかもしれません。私も公開当時に観たのですが、今回、久々に観なおしてみました。

というのもこのお話、脳波で遠隔操作できる「サロゲート」というロボットが開発され、人間は自宅で「サロゲート」を遠隔操作するだけで全ての社会活動が行われているという近未来が舞台。人間は家にいるだけなので、リアルな世界で事故や犯罪に巻き込まれても、「サロゲート」が破損するだけで命の危険に晒されることもなく、犯罪も痛みもない理想的な世界が実現されているといいます。

「サロゲート」のベーシックモデルは視覚と聴覚のみ実装されている量産型ですが、値段が上がるにつれ、自分好みの外見(若い頃の自分の姿や、性別ごと変えた姿にもできる)や五感を実装できるので、街を歩いているのはシュッとした美男美女ばかり。レンタル用の「サロゲート」を使って海外旅行に行くこともできるし、アスリートタイプの「サロゲート」を使うことで、生身の自分にできないスポーツだってプロ並みにできちゃう。そんな平和な日常の中で、起こるはずのない殺人事件が起きて・・・というストーリー。

当時から、様々な分野で活用できる遠隔操作ロボットは開発されていたし、病気や怪我や高齢等の理由で、自由に外に出られない方のコミュニケーションや社会参画等の手段として検討されていました。でも今は、当時よりももっと自分ごととして、遠隔操作ロボットについて考える状況に置かれています。
外には危険なウィルスが蔓延しており、自分自身や家族や大切な人を守るためには家にいなければならない。私を含め、これまであまり不自由を感じることなく生きてきた人間にとって、こんな毎日を送ることになろうとは夢にも思ってなかったでしょう。

「サロゲート」を使うと、安全に、なりたい自分になってやりたいことができます。この「サロゲート」の世界では、98%の人間が利用しているのですが、もしこんな遠隔操作ロボットがあれば、あなたは使いたいと思いますか?

私はやっぱり、環境や身体が許す限りは、自分の身体で直接世界を感じたい。自分の肌で空気を受けて、息を吸い込んで匂いを嗅いで、暑さや寒さ、綺麗な音楽や騒音、眩しい光や微かな灯りを感じたい。

そういえば、中学生の頃、視力が0.01くらいまで落ちて眼鏡やコンタクトレンズをしないといけなくなった時、もう何かを通してしか世界を見ることができないんだ、と、ショックを受けた記憶があるくらい、私はなぜか生身に拘りがありますね。。

もちろん、なんらかの理由で行動に制限がある場合や危険な場所で働く場合などは、遠隔操作ロボットを積極的に活用すべきだと思うので、課題に合わせて使い途をしっかり考えることが重要なんだと思います。

実際に、こんな研究も始まっています。
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「内閣府 ムーンショット型研究開発制度」
ムーンショット目標1:
2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現
▶︎https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/sub1.html

研究開発が進むとどんな未来が待っているのか、ワクワクしますね!

「サロゲート」のお話は、ひとつの結末を迎えます。その結末が正解だったのかどうか、ぜひ休日にでも、映画を観ながら考えてみてはいかがでしょうか。